先週、福島県と宮城県へ復興事業・復興支援事業の視察に行ってきました。
福島県郡山市を拠点に、原発のある大熊町やその周辺、
県内各地の除染作業の現場解説も交え視察しました。
(協力企業様、現地案内や現場解説ありがとうございました!)
原発までの道のりは道路封鎖や検問が多くあり、町全体が廃墟でした。
スクーリニング(汚染検査)場も各地にありました。
防護服を着た官公庁の職員もチラホラ見ました。
とても緊張しました・・・
現在はあまりメディアには取り上げられていませんが、まだまだ課題が残っています。
今回の視察事業は3つ
①除染(一般道・森林・一般家屋・堆積物除去)
②汚染物質や堆積物の中間処理・貯蔵施設への移動
③産業の発展・街の活性化
①除染事業
↓まずは除染について↓
環境省ページ 除染とはなにか?
現在でも、福島県内は街中で道路などの除染が行われています。
道路の中央部分は大きな機械で除染できるのですが、
道路の路肩や歩道、森林などはどうしても手作業が必要です。
今回は行政の手続きや、依頼から受注の流れや作業方法、
事務処理手続などを、現場の監督・職長から詳しく解説していただきました。
仕事量は減ってきたものの、道路・森林や家屋の除染はまだあるようです。
これから次のステップとして家屋の解体や②の汚染・堆積物移動があります。
まだまだ先は長そうですね・・・
ご興味がある方は、当事務所で資料などを交えつつ解説致します。
②汚染物質や堆積物の中間処理・貯蔵施設への移動
街中、街外れなどに大量に積まれた黒い物体・・・
この大きな袋(推定1つ1㌧)には、汚染物質(除染時の堆積物)が入っています。
これがもう、山のように積まれており、さらには埋め立てられているものもあるそうです。
実際に見たところでは、山のようではありませんでした。
「山そのもの」でした。
これが各地にあります。
これらは今後、中間貯蔵施設・処理施設へ運ばれることになります。
ものすごい量です。某市では大型トラック何百台分の募集があったみたいですが、
移動完了までに何年かかるのでしょうか・・・
ちなみに埋め立てられたものはもう一度掘り起こし、検査して積みなおすそうです。
③現地産業の発展・街の活性化
現地へは様々な企業が日本各地から訪れています。
宿泊施設や飲食店の利用で、街には一時的に需要が生み出されています。
経済効果はあるといえますね。
しかし、この後はどうなるのか?とも考えます。
今回協力企業から伺った情報によれば、県や市の復興支援事業は
大手企業・ゼネコンの他に、県や市町村内の中小企業にも積極的に注文しているそうです。
現地産業への経済循環が期待され、企業のノウハウや技術力の向上にも貢献していますね。
街の視察を行った郡山市内では、商工会議所による創業チャレンジシップや
駅前の文化サロン事業、民間コンサルティング会社による飲食店創業支援、
コワーキングスペース事業などを行っていました。
これからの創業支援にも期待できますね。
リンクを掲載しておきますので、興味のある方はご覧になってください。
郡山商工会議所(下部に掲載)
郡山駅前大通商店街振興組合
エリート店舗センター
コワーキングスペース コオリヤマ
補助金や助成金についてはエリアごとに助成金額の差異はありますが、
従業員一人当たり年間120万円の助成が受けられる制度もあります。
平成28年度 ふくしま産業復興雇用支援助成金のご案内
国・県・市町村の考えでは、これから街のさらなる活性化も願っているはずです。
廣岡中小企業診断士事務所と協力企業では、これから我々に何ができるのか?を
テーマにこれから会議を進め、実行に移していきます。